「人を動かす話し方〜あなたの言葉で組織が変わる〜」 スピーチクラフト 慎改 彰子氏 (9月18日)

 切り口は「健全なコミュニケーション」。「人を動かす」には、まず相手の心を動かすこと、その実現には信頼関係の構築と共感が欠かせません。
 参加された皆さまには「コミュニケー ションタイプ診断」を行った後に、「アグレッシブ型」「パッシブアグレッシブ型」「アサーティブ型」「パッシブ型」の4 タイプのどれに当てはまるかを自己分析していただきました。ビジネスシーンにおいては「アサーティブ型」=自他尊重の自己表現が最も効果的です。相手の立場や意見も尊重しながら、自分の考えを率直に表現します。良好な人間関係の構築やコンプライアンスの推進、キャリア開発、自己肯定感の向上などに役立ちます。
 
 アサーティブコミュニケーションの具体的スキルとして、「Iメッセージ」と「DESC話法」が有効です。Iメッセージは、自分の感情や要望を主体的に伝え、相手を非難せず行動変容を促す方法です。例えば「あなたは間違っています」ではなく「私の考えは あなたの考えと違います」と、「私」を主語にして話します。DESC話法は、状況の 客観的描写から始まり、説明、提案、選択提示の4段階で構成され、対話の効果を高めます。なぜ自分が困っているのか、どうして欲しいのかを伝え、具体的な選択肢を提示します。

 また、リーダーの言葉遣いについては、命令調から依頼調への表現の転換が社員のモチベーションの向上にも大きく影響します。「冷たい言葉」より「温かい言葉」です。伝わる言葉の特徴は、「シンプル」「ポジ ティブ」「具体的」です。
 
 最後に、話し方の基本要素として、大切なのは、「聞き取りやすい声」「非言語コミュニケーションの重要性」「相手の反応に応じた話し方」です。落ち着いた声で、胸を張り、しっかり前を見据えて話をしましょう。